私たちは世界に見たいものを見る

ジェイコブ・リバーマンの光の医学という本があります。

内容はとても深く素晴らしいものなのですが、文字の行間が狭いために読みにくいのが難点です。

ジェイコブ・リバーマンは元々は検眼士という視力測定の仕事をしていました。彼は視力の眼鏡による矯正をしながらなぜ視力を回復させることが出来ないのか?という疑問を持ち、「見る」という行為の奥深さに気がつくのです。

私たちはいつも自分が期待しているものを探してみている。なので、みたいをもの見るばかりで本当の世界を見ている人は誰もいないというのです。

もし、何の意図も持たずオープンに世界を見ることが出来たらあらゆることが見えるのではないかと考えました。

この考えひとつとっても深いと思います。

そして、たとえこの言葉を理解しそうしようと試みてもなかなか世界をありのままに見ることは難しいかもしれないです。

 

何かに挑戦しそれを体現するにはかなり真摯な努力がいるものです。

彼はその挑戦を続け、次第に人の肉体を取りまくエネルギー場が見えるようになったということを書いています。そのような純粋な観察を通して彼は視力を回復したばかりではなく、見るという行為の中に感情的なものや、幼い時の教育などさまざまなものが影響していて純粋な視力をゆがませてしまう原因になっているということにも気がついていきます。

 

見るという行為から人間を哲学する非常に興味深い本です。